このブログを開設してから、気づけば10年という月日が流れていた。ネットの世界において、一つの趣味をこれほど長く、しかも大きなトラブルなく続けてこられたのは、幸運というだけではないだろう。
私がソフトSMにおいて最も重視しているのは「刺激」ではなく「持続可能性」だ。無理をすれば、歪みが生じる。痛みを強要すれば、心は離れる。 10年間、私がパートナーたちと築いてきたのは、そうした一瞬の激情ではなく、静かで安全な信頼関係だった。
皆さんは私をどのような人物だと想像しているだろうか。薄暗い部屋で、常に鞭を磨いているような男だろうか。
実際の私は、拍子抜けするほど「普通」だ。 社会の中で働き、将来のために健康に気を使い、時には身体を鍛え直したりもする。もちろん、嗜好品として甘いものを楽しむこともある。ごく一般的な、どこにでもいる男だ。
だが、この「普通であること」こそが、私の最大の武器だと思っている。
自身の生活すらコントロールできない人間に、他者を管理することなどできない。理性が安定しているからこそ、相手の些細な顔色の変化に気づき、ギリギリのラインで踏み留まることができるのだ。
私が「管理者」の顔を見せるのは、パートナーが競泳水着に袖を通している間だけだ。それ以外の時間は、一人の対等な人間として接する。プレイが終われば、ただの穏やかな時間に戻る。
「もっと怖い人かと思っていました」 初めて会う女性にはよくそう言われるが、それは半分正解で、半分間違いだ。私は恐怖で人を縛ることはしない。ただ、約束と信頼で、心を縛るだけである。